ヒトのiPS細胞でパーキンソン病を大きく改善 京都大学がサルで実験
神経のもとになる細胞を人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から作り、パーキンソン病のサルに移植したところ、症状が改善したと、京都大iPS細胞研究所の高橋淳教授らのグループが発表した。
グループは、人のiPS細胞を変化させて、神経細胞のもととなる細胞を約480万個作製。パーキンソン病を発症したカニクイザルの脳に移植した。
移植後2年間、異常もなく、「人への応用を目指す上で大きな成果」という。論文が31日、英科学誌・ネイチャー電子版に掲載される。
パーキンソン病は、脳内で情報を伝達する「ドーパミン」を出す神経細胞が減少することで発症する。徐々に体が動かなくなる難病で、根本的な治療法はない。患者は国内に推定16万人。
ヒトのiPS細胞を応用して、神経の難病とされるパーキンソン病のモデルとなるサルの症状を、大きく改善させることに京都大学などの研究グループが成功し、来年度、治療法として国の承認を得るための臨床試験を実施したいとしています。
京都大学iPS細胞研究所の高橋淳教授などのグループは、神経の細胞が失われることで手足が震えたり、体が動かなくなったりする、難病のパーキンソン病のモデルとなるサル11頭を使って、脳の中にヒトのiPS細胞から作った神経の元となる細胞を移植して症状が改善するか観察する実験を行いました。
その結果、表情の変化や体の震えなどを点数化してパーキンソン病の症状の強さを表す指標は、当初のおよそ10ポイントが1年後に5ポイント程度になり、症状が大幅に改善したということです。
また、行動の様子を撮影して分析すると、移植したサルでは歩く時間がおよそ3倍に増えるなど運動能力も改善し、脳を調べると、移植した細胞のうちおよそ13万個が神経細胞になって働いていることがわかったということです。
iPS細胞を応用したパーキンソン病の治療をサルで行ったケースは、欧米で複数ありますがいずれも小規模な実験で、11頭のサルを使うことで有効性を科学的に示したものは初めてだとしています。
高橋教授は「治療法として国の承認を得るための臨床試験を来年度に実施したい」と話しています。
★パーキンソン病(パーキンソンびょう、英: Parkinson's disease)は、錐体外路症状を示す進行性の神経変性疾患である。アルツハイマー病と並んで頻度の高い神経変性疾患と考えられている。日本では難病(特定疾患)に指定されている。本症以外の変性疾患などによりパーキンソン様症状が見られるものをパーキンソン症候群と呼ぶ。40歳以上の中高年の発症が多く、特に65歳以上の割合が高い。
◆症状
手足のふるえ(振戦)、手足のこわばり(固縮)、動作が緩慢(寡動、無動)、転びやすくなる(姿勢反射障害)、が代表的な特徴です
片側の症状から始まり、他の部分へ進行する特徴があります。その他に、便秘や立ちくらみ(起立性低血圧)などの自律神経症状、睡眠障害、気持ちがふさぎこむ(抑うつ)などの精神症状が認められます。
具体的には、じっとしている時に片側の手や足がふるえる(安静時振戦)、表情が乏しく抑揚の無い声になる、関節が硬く引っ掛かりを持つ(歯車様固縮)、立ち姿が少し前屈みで歩き方が小刻みである、歩く際に手を振らない、歩き始めや途中ですくむと次の一歩がなかなか出ない、すくんでも音や線をまたぐなどをきっかけに良くなる、身体がどちらかに傾く、字が小さくなる、等が運動症状として代表的です。
精神症状には、気持ちの落ち込み、意欲、自発性の低下、夜間の不眠、認知の問題が知られています。自律神経症状には、よだれが多くなる、顔が脂ぎってくる、トイレが近くなる、汗が多くなる、インポテンツ、手足のむくみ、などの訴えが挙げられます。また、身体の痛みが起こる事もあります。
◆危険因子と保護因子
危険因子・保護因子として報告されたものには、以下のものがある。これらは疫学的な研究報告であり、パーキンソン病発症との因果関係があるのかはわかっていないものも多く、また相反する結果の報告も少なくない。
●危険因子
加齢: ほぼすべての研究で高齢になるほど有病率は高くなり、発症率も60から70代が最も高いとされる。
性: 上記のとおり、男女どちらが発症しやすいかは報告が分かれている。
居住場所: 都市部に比べて農村部に多いとする報告と、差がないという報告がある。
除草剤・殺虫剤への曝露: パラコート・ロテノン・有機塩素剤などが報告されている。
金属への曝露: マンガン、銅、鉛、鉄など。
ライフスタイル: 偏食、飲酒・喫煙をしない、無趣味、仕事中心、無口・内向的で几帳面、など。
食事: 動物脂肪、飽和脂肪酸の摂取。総脂肪や総コレステロールについては意見が分かれている。
井戸水摂取: 危険因子とする報告が多いが、保護因子とするものもある。
頭部外傷・その他の合併症: 頭部外傷は危険因子とする報告がある一方、否定的なものが多い。
●保護因子
食事: ビタミンC、ビタミンE、ナイアシンなど抗酸化作用を持ったビタミン類。ビタミンD (食事摂取量ではなく、血清ビタミンD濃度の差による報告)。
喫煙: 批判はあるが、喫煙が保護作用を持つとする報告は古くから多数ある。
コーヒー(カフェイン): 喫煙同様多くの報告がある。カフェインに保護効果があると考えられる。
非ステロイド性抗炎症薬: イブプロフェンが効果的だという報告が多く、アセチルサリチル酸(アスピリン)とアセトアミノフェンの効果については否定的とされる
前橋市の「でりしゃす六供店」で販売されたポテトサラダを食べた男児2人(1歳と4歳の兄弟)から、新たにO157が検出
前橋市の「でりしゃす六供店」で販売されたポテトサラダを食べた男児2人(1歳と4歳の兄弟)から、新たにO157が検出
埼玉、群馬両県の総菜販売「でりしゃす」の系列店でポテトサラダを購入して食べた人が腸管出血性大腸菌O(オー)157に感染している問題で、前橋市保健所は28日、同市内の「でりしゃす六供店」で販売していたポテトサラダを食べた群馬県高崎市の男児2人(1歳と4歳の兄弟)から、新たにO157が検出されたと明らかにした。
前橋市保健所によると、2人は兄弟。今月11日に「でりしゃす六供店」(前橋市六供町)で購入したポテトサラダを食べた後、体調が悪くなり、弟は一時入院した。現在は2人とも快方に向かっているという。
ポテトサラダを食べた人で、感染が確認されたのは両県で計14人。同店でほかの総菜を購入した数人からもO157が検出されたという報告もあるという。
◆ O(オー)157などの腸管出血性大腸菌は気温が上がると増えやすく、食中毒の発生は夏に多い。国立感染症研究所によると、今年に入り今月13日までに報告された感染者は1696人で前年同期と比べ72人増。ここ3週は急増の感染が報告されている。
厚生労働省によると、O157感染の原因とされた食品は牛肉やサラダ、メロン、漬けものなど様々。菌が付いた食べ物を食べるなどで感染する。主な症状は腹痛や下痢。まれに腎臓や脳に障害がでるなど重症化し、死に至ることもある。
今回、ポテトサラダを食べた人が食中毒になったことについて厚労省の担当者は、「あまり聞いたことがない」。食中毒にならないためには「菌を増やさないこと」が重要という。
調理済みの食品を買った場合、店に備えてある氷などで冷やして持ち帰り、すぐに冷蔵庫に入れたほうがいい。室温で放置すると、15分ほどで菌は2倍に増えるとされる。
家庭でできる一般的な予防法として、調理前や排便後などこまめに手を洗う▽中心部の温度が75度で1分以上食品を加熱する――などを厚労省はあげる。
◆今月7日から中旬にかけて、総菜店「でりしゃす」の埼玉県熊谷市にある籠原店と熊谷店、それに、前橋市の六供店と伊勢崎市の連取店で加工販売されたポテトサラダを食べた16人が腹痛などを訴え、このうち12人から腸管出血性大腸菌、O157が検出されました。
保健所は、ポテトサラダを製造していた高崎市の食品工場の従業員19人の便を検査した結果、O157は検出されなかったと、28日発表しました。
保健所によりますと、工場に残っていたポテトサラダのすべてのサンプルや、調理器具などからもO157は検出されず、工場の製造過程での混入の疑いは確認できなかったということです。
また、埼玉県の2つの店舗と前橋市の店舗の従業員や調理器具からもO157は検出されませんでした。
依然として混入経路は特定されておらず、国立感染症研究所は、患者から検体の提供を受け、O157のDNA型が一致するかどうか調べています。
「代替医療を選択したがん患者の死亡率は、標準治療を選択した患者より最大で5倍程度高い」米エール大学医学大学院
代替医療を選択したがん患者の死亡率は、標準治療を選択した患者より最大で5倍程度高くなるとする研究結果を、米エール大学医学大学院(Yale University School of Medicine)のスカイラー・ジョンソン(Skyler Johnson)氏らの研究チームが発表した。
18日にAFPの取材に応じたジョンソン氏によると、研究チームは米国で最も一般的な4種類のがん──乳がん、前立腺がん、肺がん、結腸がん──と診断され、効果が証明されていない代替医療を1種類以上受けることを選択した患者281人を抽出した。
研究チームは上記患者らの治療後の健康状態を別のがん患者560人と比較した。その際には年齢や人種、その他の健康要因も考慮した。
平均すると、代替医療を選択した患者の診断後5年以内の死亡率は、通常医療を選択した患者の2.5倍以上だった。ジョンソン氏はAFPに対し「いくつかの理由から、私はこの数字は実際より小さくなっていると考えている」と述べた。
まず、このデータは初期の治療しかカバーしていない。つまり代替医療を最初に選択した患者の中には、がんが進行する中で標準治療に移行し、そのおかげで生存期間が延びた人もいるかもしれない。
また、代替医療を選んだ患者群は標準治療を選んだ患者群よりも健康で若く、収入と学歴が高かった、つまり、一般的に生存率が高くなる特徴を持つ人たちだった、とも考えられるという。
ジョンソン氏は、患者たちは代替医療に難色を示しがちな医師には正直に話したがらない傾向もあり、代替医療を選択した患者の正確な人数は分からないが、現在提供されているがんの代替医療をすべて合わせると、数十億ドル(数千億円)規模のビジネスになっているのではないかと述べた。
★代替医療
現代西洋医学以外の医療行為の総称。鍼灸しんきゆう、漢方、カイロプラクティック、マッサージなど。西洋医学の治療法の欠点などを補うことから補完医療ともよばれる。オルタナティブ-メディシン。
代替医療(だいたいいりょう、英: alternative medicine)とは、「通常医療の代わりに用いられる医療」を指す用語である。Medicineは医療とも医学とも訳されることがあるので、代替医学とも呼ばれる。近代ドイツ医療社会史専攻の服部伸は、代替医療(オルタナティブ医療)とは、科学的・分析的な近代医学の限界を指摘し、時には霊の力を援用しながら、患者の心身全体の調和を取り戻そうとする医療であり、中国医学や漢方医学、アーユルヴェーダもこれに含まれると述べている。
今のところ、通常医療に取って代わるような代替医療は存在しない。帝京大学の大野智は、科学的に有効性が裏付けられた医療は通常医療に組み込まれるため、代替医療という言葉自体に矛盾があるのかもしれないと指摘している。日本でも一部の漢方薬は通常医療に取り入れられている。
似た用語に、補完医療、相補医療(ほかんいりょう、complementary medicine)があるが、これは「通常医療を補完する医療」を指す用語である。アメリカでも日本でも、学会等の正式の場では代替医療と補完医療を総称して補完・代替医療(Complementary and Alternative Medicine: CAM) の名称が使われることが多かったが、アメリカでは近年変わりつつある。
アメリカの国立補完代替医療センター(現・アメリカ国立補完統合衛生センター)では、2010年頃から研究目的は「病気の予防・治療」から「症状のマネジメント」に変更され、各種施術療法の総称として、補完・代替医療ではなく補完的健康アプローチ(complementary health approaches)という用語を使うようになってきている。
通常医療と補完・代替医療の2つを統合した医療は統合医療と呼ばれる。日本の厚生労働省は、統合医療は近代西洋医学と補完・代替医療や伝統医学等とを組み合わせて行う療法であり、多種多様なものが存在すると説明している。
これらは元々欧米から発信されている用語であり、欧米での医療の歴史が反映された概念である。
◆世界保健機関での定義
世界保健機関は2000年に「伝統医療の研究・評価の方法論の一般的ガイドライン(General Guidelines for Methodologies on Research and Evaluation of Traditional Medicine)において、補完・代替医療を「該当国の伝統に基づいており、かつ主流の医療制度に統合されていない医療技法」と定義している。
たとえば欧州ではいくつかのハーブ療法(植物療法)は通常医療となっているが、米国では補完・代替医療とされている
歯茎の病歴を持つ女性は、食道がんや乳がんなど発症リスクがアップする 歯周病と対策
歯周病は、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患です。
歯と歯肉の境目(歯肉溝)の清掃が行き届かないでいると、そこに多くの細菌が停滞し(歯垢の蓄積)歯肉の辺縁が「炎症」を帯びて赤くなったり、腫れたりします(痛みはほとんどの場合ありません)。
そして、進行すると歯周ポケットと呼ばれる歯と歯肉の境目が深くなり、歯を支える土台(歯槽骨)が溶けて歯が動くようになり、最後は抜歯をしなければいけなくなってしまいます
★歯周病(ししゅうびょう)とは、歯肉、セメント質、歯根膜および歯槽骨より構成される歯周組織に発生する慢性疾患の総称である。歯周疾患(ししゅうしっかん)、ペリオ (perio) ともいい、ペリオは治療のことを指すこともある。ただし、歯髄疾患に起因する根尖性歯周炎、口内炎などの粘膜疾患、歯周組織に波及する悪性腫瘍は含まない。
朝起きたとき、口の中がネバネバする。
ブラッシング時に出血する。
口臭が気になる。
歯肉がむずがゆい、痛い。
歯肉が赤く腫れている。(健康的な歯肉はピンク色で引き締まっている)
かたい物が噛みにくい。
歯が長くなったような気がする。
前歯が出っ歯になったり、歯と歯の間に隙間がでてきた。食物が挟まる。
※上記の項目3つあてはまる
油断は禁物です。ご自分および歯医者さんで予防するように努めましょう。
※上記の項目6つあてはまる
歯周病が進行している可能性があります。
※上記の項目全てあてはまる
歯周病の症状がかなり進んでいます。
お口の中にはおよそ300~500種類の細菌が住んでいます。
これらは普段あまり悪いことをしませんが、ブラッシングが充分でなかったり、砂糖を過剰に摂取すると細菌がネバネバした物質を作り出し、歯の表面にくっつきます。
この歯垢(プラーク)1mgの中には10億個の細菌が住みついていると言われ、むし歯や歯周病をひき起こします。その中でも歯周病をひき起こす細菌が特異的に存在していることが解明されています。
歯と歯ぐきの間に残された歯垢(プラーク)
歯周病とは、この歯垢(プラーク)の中の細菌によって歯肉に炎症をひき起こし、やがては歯を支えている骨を溶かしていく病気のことで、結果的に歯を失う原因となります。
歯垢(プラーク)は取り除かなければ硬くなり、歯石と言われる物質に変化し歯の表面に強固に付着します。 これはブラッシングだけでは取り除くことができません。この歯石の中や周りに更に細菌が入り込み、歯周病を進行させる毒素を出し続けます。
●プラークコントロール
歯垢(プラーク)は食事するたびに歯に付着しますので、毎日、または毎食後、自分で歯磨き、歯間ブラシ、デンタルフロスなどで丁寧に、そして確実に除去することでプラークコントロールする事が可能です。場合によっては『薬』によるプラークコントロールが必要です。
歯周病にかかっている方は歯周ポケットが深くなっているため、歯周ポケットに入り込んだ歯垢(プラーク)を自分で除去する事は難しいので歯医者で歯垢(プラーク)を除去してもらわなければなりません。
歯磨きはいつ行う?
可能であれば毎食後に歯磨きをする事が理想ですが、実際問題それは難しいと思いますので、最低でも朝起きてすぐ(+朝食後)と夜寝る前の2、3回は時間をかけて歯磨きをしたいものです。
普通の歯ブラシで歯を磨くだけでも歯垢(プラーク)を除去する事は出来るのですが、どうしても手で磨くと磨き残しが多くなる場合がありますので、そのような場合は『電動歯ブラシ』を利用するのも1つの手です。
特に最近人気があるのが、歯垢(プラーク)除去性能が高いといわれている『音波振動(電動)歯ブラシ』です。
物をよく噛むということは非常に大切で、噛めば噛むほど唾液が分泌され、唾液によって細菌を洗い流してくれるため歯周病予防、虫歯予防、口臭予防に効果的となり、さらによく噛むことによって満腹中枢が刺激され食べすぎを防いでくれるので肥満、糖尿病予防にも繋がるのです。
歯周病の原因菌である歯垢(プラーク)は糖分をエサに増殖して行きますので、糖分の多い食生活を続けていると確実に歯周病へのリスクが高くなってしまうのです。
また歯周病は糖尿病と深く関わっていますので、糖尿病になりやすいような高カロリー、高脂肪、塩分、糖類が多く含まれている食事は避け、過度のアルコール、食べすぎ、偏食も控え、バランスの取れた食生活を心がける事が何よりも大切になってきます。
大切なことは「ビタミン・カルシウム・たんぱく質・炭水化物」など、栄養バランスの取れた食生活を心がけることなのです。
たばこ(喫煙)を吸っている人は吸わない人に比べて『2〜7倍』歯周病になるリスクが高いといわれており、さらにタバコは歯周病の症状を悪化させ、タバコを吸っている限り歯周病は治らないとさえ言われています。
運動不足は歯周病と関わりの深い糖尿病の原因ともなりますので、難しいかもしれませんが適度な運動を心がける事が歯周病予防にも繋がり、適度な運動は身体の抵抗力を高めてくれますので、間接的にも歯周病を予防する事に繋がるのです。
この15年の間に、歯周治療は急速な進歩を遂げました。 以前は「不治の病」とさえ言われていた歯周病も、現在では進行を阻止することが可能となり、健康をとりもどすことができるのです。まず、歯周病の原因は歯垢ですから、それをためない、増やさないことが基本です。そのためには正しい歯ブラシの方法で毎日実行することです。歯の表面を歯垢のない清潔な状態にしておく事が何より大切なことです。
歯肉の中まで入っている歯石を完全に取り除き、さらに根の表面を滑らかにして炎症を引き起こす細菌を徹底的に除去することです。
傷んだ歯肉、骨を治療して健康に近い歯肉にすることです。
健康の保持のため歯科衛生士による専門的なクリーニングなどのメインテナンスを定期的に受けることです。
札幌市の病院で8月2日腸管出血性大腸菌O157の集団感染が発生し、80代の男性入院患者2人が死亡
同病院では、2日までにデイケアサービスや外来診療を中止。保健所は感染経路を調べるとともに、病院に対し感染防止策を指示した。
現在、要注意とされている病原性大腸菌は、O-157、O-26、O-111、です。他にO-74、O-91、O-103、O-121、O-145、O-161、O-165、なども時にベロ毒素を出すことがあります。その他のタイプでも稀にベロ毒素を出すことがありますので、病原性大腸菌には油断禁物です。
大腸菌は、細胞壁の「O(オー)」抗原と鞭毛の「H」抗原により分類されています。「O157:H7」とは、157番目に発見されたO抗原と7番目に発見されたH抗原を持つ大腸菌という意味です。現在O抗原は173種類、H抗原は56種類見つかっています。
3~5日の潜伏期間を経て、下痢から始まります。すぐに頻回の水様性下痢となり、強い腹痛と血便が見られるようになります。腹痛は腹部全体のこともありますが右下腹部痛のこともあり、急性虫垂炎との鑑別が必要なこともあります。血便は血液のみのようになり腸粘膜が混在することもあります。発熱は必ずしも見られません。腸炎のみで次に述べる重症な合併症がなければ下痢が始まってから、5~7日で軽快してきます。
下痢が始まってから、5~10日くらいして発症します。
☆腎不全:血尿、尿量の減少、顔や手足のむくみ、高血圧など。
☆血小板減少症:鼻血や歯肉からの出血が見られる。
☆溶血性貧血:赤血球が壊れて、貧血となり、顔色不良。
☆神経症状:脳浮腫(脳のむくみ)による意識障害、けいれんなど。
【溶血性尿毒症症候群(HUS)】は、生命に関わるくらい重症です。が、早期に治療すれば回復が早いです。発症早期は下痢しか症状がみられませんが、下痢くらいと考えず早めに医療機関を受診しましょう。
◆感染対策
牛等の糞便等から検出され、食肉が汚染されることが多い。感染している牛は無症状である。汚染防止のため食肉生産および加工の現場では多くの汚染防止対策が取られている。環境中での生存期間が長く、堆肥中で21ヶ月生存したとの報告があるほか、レタスなどの葉に付着後は2週間程度生存している。また、8℃以下では殆ど増殖しないが、12℃以上では3日間で100倍に増殖したとの報告がある。
腸管出血性大腸菌に対する特有の予防法は無く、一般的な食中毒の予防方法と同様である。
注意することとしては生の食品はできるだけ避け、食べないようにしましょう。
●食材は食べる直前まで十分に(8℃以下)冷やしておく。
●食器(箸)は未加熱食材用と加熱済み用を分ける。
●加熱に弱い菌であるため、肉を使用する食品は、その中心温度を75℃以上且つ1分以上の加熱をする。
などが、食中毒を防ぐために有効である。
1940年代 英国で、乳幼児下痢症と大腸菌の関連が疑われていた際に、現在の血清型O111 が病原菌としてつきとめられた。
1967年 コレラ毒素に類似したエンテロトキシンを産生する大腸菌が最初に見いだされた。
1970年 60℃、10分の加熱で失活する易熱性エンテロトキシン(LT)と100℃、30分の加熱に耐える耐熱性エンテロトキシン(ST)の2種類のエンテロトキシンが発見された。
1982年 米国のオレゴン州とミシガン州で発生したハンバーガーによる中毒。
1985年 旅行者下痢症からEPECではないがEPECと類似の付着特性を持った菌(血清型O78:H33、菌株名211株)が分離された。
1996年(平成8年)5月28日 岡山県邑久郡邑久町(現在の瀬戸内市邑久町)の学校給食に起因するO157食中毒事件を、岡山県保健福祉部環境衛生課が発表した際に、マスコミを通じて O157の名称が知られるようになった。
血液1滴で乳がんなど13種類のがんを早期発見する新しい検査法を国立がん研究センターが開発
肥満は世界的に増加傾向にあり、まん延している。
子どもの肥満率は成人に比べて低いとはいえ、研究期間中の増加率でみれば大人よりも速いペースで肥満化が進んでおり、専門家らの間で大きな懸念を呼んでいる。
2013年の時点で世界人口の約29%に当たる21億人が過体重か肥満であり、肥満人口の3分の2弱は途上国に住んでいることが、29日発表された調査報告で明らかになった。
同氏は今回の調査について、長期間にわたって国ごとの肥満データを調べており、世界の肥満傾向に関するこれまでの調査で最も包括的だとの見方を示した。
★肥満とは
肥満(ひまん、英: obesity)とは一般的に、正常な状態に比べて体重が多い状況、あるいは体脂肪が過剰に蓄積した状況を言う。体重や体脂肪の増加に伴った症状の有無は問わない。体質性のものと症候性のものに分類できるが、後者を特に肥満症と呼ぶこともある。対義語は、羸痩(るいそう)である。主にヒトを含めた哺乳類で使われることが多い。中年太り(ちゅうねんぶとり)は肥満の一種。
肥満は概念的には明確なアイディアであり、概ね標準体重より 20 % 以上体重が超過した辺りからを肥満と呼ぶ。
◆体重による肥満の診断
現在、成人は体重による肥満診断として、BMI が頻繁に用いられている。日本肥満学会基準によると、BMI が、
18.5 以上 25.0 未満なら普通体重
25.0 以上 30.0 未満なら肥満 1 度
30.0 以上 35.0 未満なら肥満 2 度
35.0 以上 40.0 未満なら肥満 3 度
40.0 以上なら肥満 4 度
である。
世界的には一般に、BMI が 25.0 以上を過体重 (overweight) 、30.0 以上を肥満 (obesity) と呼んでいる。乳幼児では BMI はカウプ指数と呼ばれ、18.0 以上が肥満傾向とされる。学童では、ローレル指数 (= 10 × kg/m3) が 160 以上で肥満とされる。これらは身長と体重から単純に計算された値であるから(成人の正常体重では BMI = 22)、大体の目安にはなるが、これだけでは筋肉質なのか脂肪過多なのか、皮下脂肪型肥満なのか内臓型肥満なのか、一切分からないという批判を受ける。BMI は標準体型の人には当てはまるが、骨太の人、足長な人、骨細の人、筋肉の多い人等には間違った判定が出る欠点がある。このため、肥満と診断する際は下のような定義と併用することがある。
適正な体脂肪率は、男性では 15 - 19 % 、女性では 20 - 25 % である。これを下回ると低脂肪で、これを上回ると肥満となる。体脂肪率を用いれば、いわゆる隠れ肥満がつかめ、また、筋肉質なのか脂肪過多なのかも分かる。しかし、正確な体脂肪率の測定には困難を伴うため、いまだその値の扱いをめぐって一定の見解をみていないのが現状である。 近年体脂肪率を計れる体重計などが出ているがこれらは非常に誤差が出やすく、誤差が大きいため参考程度にしかならない。体脂肪率を調べるなら CT や MRI 等で体脂肪面積を測定し、体脂肪率を推定するのが最も正確と言われる。
腹部肥満(中心性肥満)
これは腹囲によって診断するが、その診断基準が世界的に混乱しており、2007年6月に、アメリカ糖尿病学会、アメリカ栄養学会、北米肥満学会は、共同声明を発表し、現時点では、腹囲の基準値はすべて、科学的根拠が不十分であり、今後確立される科学的基準値は人種別、性別、年齢別、肥満度別の非常に複雑なものになるであろうと指摘した。後に述べる症候性肥満の中には、中心性肥満などの特異な肥満像を呈するものがある。通常は内科医師などによって発見・診断される。
肥満は、驚くほど多くの病気をまねく要因となります。
たとえば私たちの体内では、年齢とともに筋肉量や骨量が減り、からだを支える力が弱くなっていきます。そこに肥満が加わると、骨や関節への負担が大きくなり、腰痛や膝痛などの関節障害を起こしやすくなります。転んだりして急に大きな負担を受けると、骨折を起こすことも少なくありません。
また肥満は、高尿酸血症から痛風をまねいたり、脂肪肝やすい炎を促進したり、あるいは突然死の原因ともなる睡眠時無呼吸症候群にも大きな影響を及ぼしています。
さらに、大腸がんや前立腺がん、乳がん、子宮がんなど、多くのがんのリスクを高めることも指摘されています。
肥満との関係でもっとも注目されているのが、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病です。また、これらの病気が重複して発症するメタボリックシンドロームとも、密接な関係があります。
肥満を放置していると、こうした生活習慣病を悪化させ、血管を傷つけたり、もろくしたりして、やがて動脈硬化を引き起こします。その結果、心筋梗塞や脳卒中などの重大な病気へと進む原因ともなります。
日本人には小太りの人は多いのですが、欧米人のような超肥満体の人はあまりいません。それは日本人の場合、もともとインスリンの分泌能力が低いため、少し太ると糖尿病をはじめとした生活習慣病になりやすく、それ以上は太れないためです。
それだけに日本人は、肥満にはとくに気をつける必要があります。